プラズマは生命活動を促進する
昔から雷が落ちた田畑は豊作になると言われています。
その理由は、雷はプラズマだからです。
プラズマには生物の成長を促進させる働きがあることにヒントを得て、現在、プラズマを直接体に照射することで、傷を治す研究が世界的に行われています。
空気中でプラズマをつくる技術が登場し、人体に直接プラズマを当てることができるようになったためです。プラズマを傷に当てることで、重度の火傷の治りが非常に早くなるケースもありました。
東北大学工学部情報知能システム総合学科教授の金子俊郎教授が行った、金魚を使った実験では、プラズマを打ち込んだ水の中で育てた金魚と、そうでない金魚とではプラズマを打ち込んだ水で育てた金魚の方が、大きく早く成長したのです。
プラズマはガン細胞だけを死滅させる
ガンについての報告もあります。
2013年3月、名古屋大学プラズマナノ工学研究センターの堀勝教授と、医学部附属病院先端医療・臨床研究支援センターの水野正明教授らは、卵巣ガンに直接プラズマを照射すると、ガン細胞が死滅したことを発表しました。
さらに、プラズマを照射することが困難な部位や抗がん剤に抵抗を示すがん(再発卵巣がんなど)に対して、プラズマを照射した培養液を投与。すると全てのガン細胞だけが24時間の内にアポトーシス(細胞の計画的な自殺)し、正常細胞には全く異常が無い事がわかったのです。
この研究成果は、平成25年12月18日付(米国東部時間)米国科学雑誌 PLOS ONE 電子版に掲載されました